【完結】天使で悪魔な双子のお兄ちゃんズに、今日も溺愛されてます!~転校生危険信号!?篇~
私のお兄ちゃんズ
気持ちの良い春。
今日は中学校もお休みの土曜日。
もう9時だけど……まだベッドでゴロゴロしていたい……。
でも良い香りがしてくる。
甘い甘い~~香り……。
これってパンケーキの香りだぁ!
私はパジャマの上からカーディガンを羽織って、リビングへ向かう。
新築の大きな屋敷みたいな一軒家。
半年前に、パパと新しいママが結婚して、引っ越してきたお家。
パパが再婚するって言った時は、びっくりしたけど新しいママのマリアさんは昔から知ってたしね。
私も嬉しくて大賛成。
「おはよう、瑠兎ちゃん」
窓が大きい吹き抜けのリビングの横にある、アイランドキッチン。
まるでテレビに出てくるような、すごくオシャレでいつもピカピカの台所。
でも台所に立っているのはママじゃなくて……お兄ちゃん。
ウェーブの金髪がキラッと輝いて、瞳は青色のサファイアみたい。
天使みたいなイケメンお兄ちゃん。
聖お兄ちゃん!
「聖お兄ちゃん……おはよう」
クスッと微笑んでくれる。
大学生で、すごく優しくて、お料理が趣味で土曜日の朝には特別ブランチを作ってくれるの!
成績優秀、スポーツもできて……超ハイスペックお兄ちゃん!!
「顔を洗っておいで」
声がまた優しいイケボなんだ。
「う、うん!」
朝日みたいにキラキラしてる……顔くらい洗ってから行けばよかった。
もう、カッコよすぎて朝から眼福すぎるよ~。
白いシャツに、ベージュのエプロンが似合いすぎてる!!
ルンルン気分!
綺麗でお気に入りの大理石の洗面所で、私は顔を洗おうとしたんだけど……。
「おい、早くしろ」
< 1 / 29 >