【完結】天使で悪魔な双子のお兄ちゃんズに、今日も溺愛されてます!~転校生危険信号!?篇~
突然の事件勃発!?
今日は不思議に、雨塚君のあとをついてくる女の子はいなかった。
好きな女の子がいるから? でもそういうの関係ない子もいるのにな……。
不思議。
でも、私はまた動物の話をしながら楽しく歩く。
雨塚君と一緒に帰って、そのまま塾へ……って思ってたんだけど。
駅前の下校道沿いにある塾。
「えっ……急遽、お休み?」
突然に塾がお休みになっちゃった。
先生が急病!?
本当に突然だったらしく、塾の入口に紙が貼ってあった。
こんなの初めてだけど……。
中学生以上の塾だから、みんな対処できるって思うから……?
仕方ないよね。
「ルウちゃんどうしたの? あ、塾がお休みになっちゃったんだ」
「うん……そうみたい」
一度バイバイしたけど、私の驚く声を聞いて雨塚君が戻ってきた。
「家に帰る?」
「そうだよね……って! あ~~~!! 私、今日家の鍵がない!」
うっかりしてた!
お兄ちゃんに送り迎えを甘えちゃってて……私のバカ!
しかもポツポツと冷たい雨が……。
うう……駅の中で待つのも寒そう。
でも、そうするしかないよね。
お兄ちゃんに連絡したら、すぐ来るかもしれないけど……迷惑かけたくない。
いつも私を優先してくれるから……できる限り、自分で解決できることは自分でしたいの。
「お兄さんに連絡は?」
「……なんとか、時間つぶそうかな」
雨は急にひどくなってきて、私と雨塚君は塾の建物の軒先に入った。
「雨がひどいね。じゃあさ、僕の家に来ない?」
「えっ……?」
「塾が終わって、お兄ちゃんが迎えに来るまで僕の家にいればいいよ。あったかいコーヒーでも一緒に飲もう」
「でも……」
「緊急事態だし、仕方ないじゃない? 僕の可愛い家族を見に来てよ」
家族……イグアナちゃん達の事だよね。
優しい雨塚君の微笑み。