【完結】天使で悪魔な双子のお兄ちゃんズに、今日も溺愛されてます!~転校生危険信号!?篇~
ルウ、ピンチ!!
「ん……」
気が付いた私は、やっぱりまだ縛られていた。
さっきの場所から、また移動した?
目隠しも口も塞がれてなくて、ホッとする。
どこかの倉庫みたい……。
でも座ったまま柱にくくりつけられて、逃げられない。
じっとりした土が冷たくて、気持ち悪い。
そして私の周りには……数十人の男の人達。
みんな真っ黒な服を着て、黒いマスクをして……剣やナイフを持っている!
ゾクリとした。
お兄ちゃん達にとって……敵だ!
「可愛い顔してんなーお前」
「きゃっ」
一人が私に手を伸ばしてきた。
バチッと男の手に火花が散った。
「なんだ!?」
あ! ネックレスだ。
黒と白のハートのネックレスの力……!
このネックレス……もう緊急事態を発動している!
お兄ちゃん達がきっと来てくれるはずだ。
頑張らないと……!
「こっちへ来ないで!」
「人間なら手が吹っ飛んでたぞ! てめぇ! なんの術を使いやがった!」
ぶたれる!!
それでも私は男を睨んだ!
負けないんだから!
「やめろ!」
叫ぶ声が聞こえる。
雨塚君だ。
「彼女に手荒な事はしないって約束だろ!?」
「雨塚君……」
仲間かと思ったけど、雨塚君も手を縛られてる?
私と違う柱に、縛られて拘束されていた。