ハーフ☆ブラザー その瞳もこの唇も、僕よりまいさんの方がいやらしいのに?
呼びかけて、ささやく。

悦びに濡れた瞳が、肩ごしに僕を見つめ返した。おもむろに開かれる、なまめかしい唇。

「……大地に、され……る、の……っ……す、きっ……!」

揺れながら紡がれる言葉が、苦しげに吐きだされる。

何度聞いても飽き足りず、執拗(しつよう)に求めて止まない、せつないあえぎ声。

聞かなければ、もっと長く、もっと激しく、欲望の波にのまれることができるのに。

常には聞けない『甘言』だと知っているから、僕はつい、まいさんから引き出してしまう。

「……だい、ちっ……い、いの……あ、あっ……そこ、いっ……」

加速していくほどに、まいさんの唇からこぼれる落ちる言葉になりきれない卑猥(ひわい)な吐息が、僕の耳をくすぐった。

と、同時に、僕を包みこむ愛しい体温が急激に収縮して───僕は、まいさんの身体を強く抱き寄せながら、自分を解き放った……。



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