ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「難しい話だけど、つまりどうなるの?」

「あの時エリナに助けてもらわなかったら、僕も地球も弾け飛んじゃってたってことさ。ありがとうね、エリナ」

「どういたしまして……って、えええええーっ!?」

 クー・シーはくーんと鳴いた。

「そりゃあ僕は死なないけど、そうなったらすごく痛いし、元の姿に戻るまでとても長い時間がかかるからね。その間は妖精の仕事ができなくなるから、いろんなところにしわ寄せがいくところだったんだ」

 フォーチュナが「おっちょこちょいの子犬妖精だけれど、クー・シーがいなくなるととても困ったことになるのよ」とため息をついた。

 エリナは背中をぞわぞわさせた。
 幸運をすべて奪い取られた日本での暮らしは確かに大変ではあったけれど、地球が壊れてたくさんの人や動物や、生きとし生けるものすべてが不幸になるような事態になって欲しくなかったのだ。

「……クーちゃんを助けられて良かったと、つくづく思うにゃよ」

 心優しいエリナは『わたしの幸運が奪われてなかったら、あの場所に居合わせなかったんだ。となると、不幸な人生を送ってきたことは無駄じゃない、むしろ超ラッキーかもしれないよ!』と思って、胸を撫でおろすのであった。
< 117 / 241 >

この作品をシェア

pagetop