ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「エリナはずっと尻尾に憧れていたからな、本当によかった」

「ええっ、アルデルンさんはどうしてそれを?」

「獣人の尻尾を見る時の視線がとても強いものだったからな、気づいていたぞ。小さな熊尻尾ですら見逃さない眼光じゃないか」

「……あ、そ、そうですね、えへへ」

 それはどちらかというと、モフモフ大好きモフモフスキー的な意味での熱い視線であったのだが、エリナは『みんなのお尻についたモフモフ尻尾の魅力に心を奪われていた、隙あらばモフろうと狙っていた、なんて真実を知られたら、変態子猫だと思われちゃうから内緒にしておこう』と笑ってごまかすことにした。

「そうだ、またコースト領のララベルのところに遊びに行かないか? エリナに会いたい、ぜひ一緒に温泉に入りたいという可愛いおねだりしていると、コースト領からの手紙に書いてあったのだ。あの子はエリナに懐いているから、尻尾のことを知ったらきっと喜ぶと思う」

「子熊のララベルちゃんと! いいですね、ぜひ遊びに行きたいです」

 エリナの脳裏には、可愛い子熊のお尻についたちんまりした尻尾が浮かんでいた。無意識に微笑んでしまっていたが、幸いなことにそれは仲良しのお友達のことを考えている故の笑みだと勘違いされていた。
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