ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
 さて、エリナが青弓亭で忙しく働いていると、トンネルの調査に向かっていた黒豹のヴォラットが帰還して顔を出した。

「ヴォラットさん、お疲れさまです」

「お帰り、ヴォラット」

「ただいま。トンネルに関しては問題なし、だ。王宮に報告に行く前になにか食べさせてもらえるか?」

 黒豹はふたりの娘猫に頼んだ。

「もちろんです!」

 彼が王宮に行く前に子猫の顔を見に来たのは、エリナが一番トンネルに関して気にしていると思ったからである。冷静な黒豹なのだが、彼は意外に気をつかうたちのようだ。

「フィフィール国まで行ってきたんですか?」

「ああ。おかげでずいぶんと便利になったな。あと、さすがは真珠貝商店で、すでに向こうの出口近くで小さな店を出す準備をしていた。ルールーが差し入れを持ってきてくれて、早くエリナのところに遊びに行きたいと話していたぞ」

「にゃあ、わたしもルールーに会いたいにゃん」

 エリナは『わたしが考えなしに掘っちゃったトンネルのせいで、忙しくさせちゃってごめんなさい』というお詫びの気持ちを込めて、調査帰りの黒豹にチリソースがたっぷりかかったホットドッグを出した。
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