ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「それから、ひとつお願いがあるんです」
コレットが緑色の長い髪に手を入れてごそごそすると、そこに一本の木の苗が現れた。
「スカイヴェン国の王宮に、お庭がありますよね。その片隅にこの木を植えてもらいたいんですぅ。実は、ユー様が木のネットワークを使って遠くに移動できる技を、いろいろ工夫して編み出したんですよ! 制約はあるけれど、これでユー様がスカイヴェン国に遊びに来られるようになりました」
「それは、この木を目がけてマーレン国の守護妖精が飛んでくるってことなのかい?」
「はい、ミメットさん。世界樹の枝から生まれたこの苗に向かって、ぴょーん、って感じなんですぅ。帰るのが遅くなったのは、ぴょーんの練習をしていたからなんですぅ」
「……それはとんでもないことじゃないか! コレット、その苗は早く王宮に持って行った方がいいよ。とりあえず、コレットの頭に隠すんだ」
「え? あっ、はーい、わかりましたぁ」
彼女が世界樹の苗木を元通りにしまうと、ミメットは青弓亭の扉を開けて「ちょいと来ておくれ」と誰かに声をかけた。
いったん閉めた扉が開いて、うさぎのジャンが現れた。
「どんな御用ですか?」
王家の諜報員を、ミメットは完全に御用聞きにしていた……。
コレットが緑色の長い髪に手を入れてごそごそすると、そこに一本の木の苗が現れた。
「スカイヴェン国の王宮に、お庭がありますよね。その片隅にこの木を植えてもらいたいんですぅ。実は、ユー様が木のネットワークを使って遠くに移動できる技を、いろいろ工夫して編み出したんですよ! 制約はあるけれど、これでユー様がスカイヴェン国に遊びに来られるようになりました」
「それは、この木を目がけてマーレン国の守護妖精が飛んでくるってことなのかい?」
「はい、ミメットさん。世界樹の枝から生まれたこの苗に向かって、ぴょーん、って感じなんですぅ。帰るのが遅くなったのは、ぴょーんの練習をしていたからなんですぅ」
「……それはとんでもないことじゃないか! コレット、その苗は早く王宮に持って行った方がいいよ。とりあえず、コレットの頭に隠すんだ」
「え? あっ、はーい、わかりましたぁ」
彼女が世界樹の苗木を元通りにしまうと、ミメットは青弓亭の扉を開けて「ちょいと来ておくれ」と誰かに声をかけた。
いったん閉めた扉が開いて、うさぎのジャンが現れた。
「どんな御用ですか?」
王家の諜報員を、ミメットは完全に御用聞きにしていた……。