ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「まあ、エリナったら嬉しそうな顔をして」

 子猫よりも少しだけお姉さんのルールーは、ちょっぴり大人ぶって笑った。フーラアヌはそんなルールーに目を細めると、もう一度子猫の柔らかな耳にすりすりっとしてから、エリナをおろして言った。

「ルールーよ、ちょっとこちらに寄るがよい」

「はい、フーラアヌ様……きゃっ」

 背の高い美女妖精に抱き上げられて、ルールーは驚きの声をあげた。

「ふふふ、かわゆいのう。そなたのことも、生まれたその時からずーっと見守っておったのじゃぞ、可愛い人魚のルールーよ。大きくなったがまだまだ無邪気で愛らしいのう、ほっぺもそら、こんなにふわふわじゃ」

 頬と頬をつけられたルールーは、嬉しくて真っ赤になってしまった。フーラアヌの深い愛情に包まれて育ったフィフィール国民は皆、フーラアヌのことが大好きなのだ。

「我はとても力持ちゆえ、ルールーがどんなに大きくなっても大人になっても、いつまでも抱っこしてあげられるぞえ」

「さすがはフー様、頼もしいです!」

 あわあわしているルールーの姿がとても可愛かったので、エリナは小さな手でぱちぱちと拍手をしながら笑った。
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