ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「それでですね、王宮で尻尾祝いパーティーを開いてくださることになりました。もし可能なら、フーラアヌ様とルールーにも来て欲しいんです」

「まあ、素敵! 万事繰り合わせて参加させていただきたいわ!」

 ルールーが嬉しそうに招待状を受け取った。
 フーラアヌに封筒を差し出しながら、エリナは少し不安そうにしている。

「ご迷惑でなければいいのですが。ユー様は世界樹の側を離れないようにしているとおききしたんですが、フーラアヌ様って、大丈夫ですか? こちらを離れることができるんですか?」

 彼女は母性溢れる豊かな胸を張って言った。

「それができるようになったのじゃ! 実は、以前は海の底からほとんど動かずにいたのだがのう、ユーディリシェイラミアムスの忠告を聞いて、留守を守る者たちを育成したのじゃ。なかなか頼りになる留守役ができてのう、今は我も割と出歩くことができるようになったのじゃよ」

「ユー様が?」

「そうじゃ。つい先日まではユーっちは世界樹の根元でゴロゴロとしていたくせにのう。年寄りくさく引きこもっていては、守護妖精として時代の流れについていけなくなると言いだしたのじゃ。あと、ユーっちには食べ歩きにも誘われたな。人々の暮らしを肌で感じることが、守護妖精の大切な仕事なのだというが……それには我も賛成であるぞ」

 このふたりは、『ユーっち』『フーっち』と呼び合うのが若さだと勘違いしているところがあった……。

「食べ歩き、ですか」

 エリナは心の中で『え、ユー様ったらなにを上手いこと言ってるの?』と突っ込んで、遠い目になった。
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