ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
 彼らは真珠貝商店トンネル支店に併設された喫茶室に入り、しばしお茶を楽しみながら歓談した。
 ルディは「この姿のままではマナー違反だな」と言って奥を借りると獣人の姿になり、きちんとした服を身につけたので、ルールーに「ルディさんの私服を拝見するのはレアな経験だわね。カジュアルな姿も凛々しくてお似合いですわよ」と褒められた。
 もちろん、その意見に大賛成のエリナも一緒にルディを褒めたので、彼は「なんだ、今日は俺の誕生日かなにかか?」と冗談を言いながら照れた。

「しばらくは、このトンネルは物資の輸送を優先されるみたいね。ゆくゆくは旅行者にも開放すると聞いているけれど……」

「ルールーは事情通だにゃん」

 エリナは『さすがは若くして商店の跡取りとして認められているだけあるにゃん』と感心した。

「問題がなければ、すぐに一般開放されると思うけれど……確認したところ、問題はなさそうだったし、すぐに普通に使えるようになると思うにゃん。まあ、メンテナンスが必要なら、ルディさんと駆けつけてすぐに対処できる……し……あ」

「エーリーナー」

 ルールーが、まるでサランティーナ王妃のような迫力のある笑顔でエリナを見たので、子猫は尻尾を膨らませて「んにゃっ!」と鳴いてしまった。
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