ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「それではお言葉に甘えて、お土産に頼まれたものの購入をお願いしてもいいですか? 早くお魚の料理をしてみたいにゃん。フィフィール国のお店巡りはまた改めて、ルディさんと来ようかにゃ?」

「うむ、いつでもお供するぞ! なんなら、次の休みでもいいが」

 やる気に満ちたフェンリルである。子猫を背中に乗せて空を疾走することは、フェンリルにとってはとても良い気分転換なのだ。

「その時はわたしが案内するわ、連絡をちょうだいね」

「ルールー、よろしくにゃん!」

 ふたりは仲良くハイタッチをした。

「それでは、今日はお昼ごはんを作りたいと思います。もしかして、フィフィール国の王家の皆さんも新しいお魚料理を食べてみたいのかにゃん?」

 イーシーは「すべてお見通しのようですね。この国の者もエリナ様の作る料理が大好きなのです」と笑った。

「ちなみに、フィフィール国の一般的な料理は、どんな感じなんですか?」

 エリナが尋ねると、フーラアヌは「塩胡椒で味をつけて焼いたものや、鍋で煮たものや、生の魚を切り分けたものに塩や醤油をつけて食べたりもするのう」と答えた。

「あまり手をかけずに素材の味を楽しむ感じじゃな。まあ、野菜も一緒に料理したりするか。最近ははるばるスカイヴェン国より輸入したトマトケチャップをかけるのも流行っておる」

 海の底でイーシーが届けた動画を見ているので、市井の様子に詳しいフーラアヌだったが、あくまでも見るだけで実際に食べることはない。
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