ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜６

「美味しいわ！　柔らかくて口の中でほろっと溶けて、磯の香りと旨み、魚の甘み、そして複雑な味のハーモニーが広がるのね。そして、この炊き込みご飯の美味しさ……毎日食べ続けたいほどに美味しい……」

　金目鯛の煮付けとホッキ貝の炊き込みご飯を食べたルールーは、いつものことながらエリナの料理の美味しさに驚いた。

「生まれてからずっとフィフィール国の海産物を食べ続けて、とても美味しいと思っていたわ。でも、エリナの料理は、素材の美味しさの上にたくさんの付加価値がついているのを感じるの」

「お口に合って良かったにゃん。お醤油味が気に入った？」

「ええ、とても！　焼いた貝にお醤油を垂らす料理は食べたことがあるし、大好きなのよ。でも、この煮付けという料理からはそこから何段も昇った味わいを感じるわ。他の魚でも応用できそうだし、煮付けという料理が普及したら……お醤油の売り上げが確実に伸びるわね……」

　途中から商売人の顔になったルールーがイーシーに目配せをすると、老従者は「同意いたします」と頷いた。