ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「今のわたしはとっても恵まれているにゃんから、大金持ちにならなくても大丈夫にゃ。お金を手に入れるより、美味しいものを食べたりみんなが笑顔になることの方が大事だから、そっちを優先したいと思ってるにゃ」

 エリナの心の中で『例えば、モフモフをモフる幸せとかはお金にかえられないし』という呟きがあったが、それは口に出さずにいた。

 ルールーは優しい瞳で子猫を見て言った。

「エリナはやっぱり、守護妖精なのだと実感するわ。うちの両親には『お金に魂を売るくらいなら店を畳め』って言われているけれど、それと同じことなのかもしれないわね」

「立派なご両親がいて、立派な人魚の女の子が育ったんにゃね」

「ええ。それに、立派な子猫の友達の影響も大きいわ」

 ルールーは真面目な顔で言った。

 フーラアヌとルディとイーシーは『ルールーは守護妖精でない女の子なのに、ちゃんと納得しておるぞ。我のお気に入りだけあるのじゃ』『ルールーの両親もルールー本人も、たいした人物だな。まあそれくらいでなくてはうちのエリナの親友は務まらないがな!』『さすがはうちのお嬢様でございますでしょう? お可愛らしいだけではなくて、魂が純粋で美しゅうございますでしょう?』と視線で語り合った

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