ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
 それからしばらく、犬のおばあさんと子犬の女の子が散歩をする姿は見られなかった。
 エリナは『パティちゃん、どうしたんだろう?』と気にしながらも、毎日を忙しく過ごしていた。

 冷凍冷蔵馬車の試走も回数を重ねて、あれから2回も魚料理を定食で出すことができた。
 肉食がメインのスカイヴェン国で受け入れられるか少し心配していたが、最近揚げ物を取り入れた青弓亭でアジフライやエビフライを出すと、お客たちは美味い美味いと歓声をあげながら平らげて「魚介料理、最高!」と喜んだ。

 干物と煮付けもごはんが進むおかずだと大変好まれて、追加でごはんを炊く必要があるほどわっしわっしとかきこまれた。

 ミメットもコレットも魚の扱いに慣れて、手際良く料理ができるようになった。

「また美味しいものが増えちゃって、ユー様にお出しするメニューがてんこ盛りですぅ」

 レシピをメモしながら、コレットは頭の若芽を揺らした。

「エリナさん、これはマーレン国でも作っていいんですか?」

「もちろんだにゃ。フィフィール国からマーレン国にお魚をたくさん届けてもらって、森エルフの皆さんにも喜んで食べてもらいたいにゃよ」

「さすがはエリナさん、太っ腹! 守護妖精の鑑ですぅ、ユー様にも見習ってもらわなくちゃ、なのです」

「ベテランのユー様を見習うのはこっちだにゃん」
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