ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜６

「お帰りなさい」

「エリナ、どうだった？」

　青弓亭では開店の準備がひと段落したようで、こちらの二人もお茶を飲んでいた。

「犬のおばあさんはお魚を美味しいって食べてくれました。脚の調子が悪かったみたいで、椅子に座ってゆっくりしていました」

「そうか、食べられたんだ。おばあさんのお口に合ってよかったね」

「はい」

　エリナは首を傾げると、ミメットに向かって「おばあさんは脚の痛みに効くお薬、使っていないのでしょうか？」と尋ねた。
　この世界には、魔物がいる森とその奥に樹海という場所がある。冒険者の旋風のミメットが狩りをする場所だ。そして、そこで取れる特別な薬草を精製すると、強い薬効のある回復薬が作れるのだ。
　冒険者たちがせっせと集めてくるため、回復薬はさほど高価なものではない。そのため、身体の不調があるとすぐに使われるのが普通なのだ。