ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「おばあちゃん、起きて。エリナちゃんが来てくれたのよ」
「おばあさん、ブローチをありがとうございます」
胸にお揃いの花を咲かせて、エリナとパティはベッドの枕元に立った。
「可愛くて素敵なブローチですね」
「花祭りには、これをつけてふたりで踊るのよ。おばあちゃん、見に来てくれるよね」
可愛らしいふたりの声が届いたのか、おばあさんの目がゆっくりと開いた。
「おばあちゃん! ね、ほら、ブローチが似合うでしょ? 仲良しの印なのよ」
「おばあさん……」
エリナはなにを話したらいいのかわからなくなって、パティの手をぎゅっと握った。パティもぎゅっと握り返した。
そんなふたりを見て、おばあさんは少し微笑んで頷いた。
「なんて……愛らしい……美しい光景かしら……幸せな……気持ちよ……」
小さな声でそう言ったおばあさんは、満足そうにふうっと息をついて、目を閉じた。
「ありがとうね、おばあちゃん」
「ありがとうにゃん……にゃん?」
息を、していない。
「おばあさん?」
エリナは部屋にいた犬のお母さんと、仕事から帰って来た犬のお父さんの顔を見た。ふたりは首を振り、涙を流した。
犬のおばあさんは、その生涯を笑顔で終えたのだ。
「おばあさん? おばあさん? なんで?」
「えっ、おばあちゃん? ねえ、もう一度目を開けてよ、どうしたの?」
だが、まだ幼いふたりは優しいおばあさんが亡くなったことが受け入れられない。声をかけたり肩を揺すったりしてなんとか起こそうとしたのだが、その目は閉じられて二度と開かなかった。
「おばあさん、ブローチをありがとうございます」
胸にお揃いの花を咲かせて、エリナとパティはベッドの枕元に立った。
「可愛くて素敵なブローチですね」
「花祭りには、これをつけてふたりで踊るのよ。おばあちゃん、見に来てくれるよね」
可愛らしいふたりの声が届いたのか、おばあさんの目がゆっくりと開いた。
「おばあちゃん! ね、ほら、ブローチが似合うでしょ? 仲良しの印なのよ」
「おばあさん……」
エリナはなにを話したらいいのかわからなくなって、パティの手をぎゅっと握った。パティもぎゅっと握り返した。
そんなふたりを見て、おばあさんは少し微笑んで頷いた。
「なんて……愛らしい……美しい光景かしら……幸せな……気持ちよ……」
小さな声でそう言ったおばあさんは、満足そうにふうっと息をついて、目を閉じた。
「ありがとうね、おばあちゃん」
「ありがとうにゃん……にゃん?」
息を、していない。
「おばあさん?」
エリナは部屋にいた犬のお母さんと、仕事から帰って来た犬のお父さんの顔を見た。ふたりは首を振り、涙を流した。
犬のおばあさんは、その生涯を笑顔で終えたのだ。
「おばあさん? おばあさん? なんで?」
「えっ、おばあちゃん? ねえ、もう一度目を開けてよ、どうしたの?」
だが、まだ幼いふたりは優しいおばあさんが亡くなったことが受け入れられない。声をかけたり肩を揺すったりしてなんとか起こそうとしたのだが、その目は閉じられて二度と開かなかった。