ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「おはようございます」

「おお、エリナ、よく来たな」

「エリナちゃん、おはよう。今日も可愛いね」

 玄関に待機していたのはギルバート前国王とフランセス王太子だ。自称おじいちゃんとお兄ちゃんであるこのふたりは、隙があれば子猫の取り合いを始める。ちょっとおとなげないので、サランティーナ王妃に見つかると叱られてしまう。

 と、噂の美しき王妃も子猫の出迎えにやって来た。

「エリナ、いらっしゃい」

 ちなみにセガルス国王は、朝から宰相に捕まってしまってすでに執務室に連れて行かれている。いつも忙しい、働き者の王様なのだ。

「朝ごはんをいただいたら、朝の庭園をお散歩しましょうよ。薔薇がよく咲いていて、素敵なアーチができているのよ」

「いいですね。薔薇水を使った化粧水の方はどうですか?」

「いい香りがして肌にも優しいから、とても人気なのよ。他国からもお取り寄せの注文が入っていて、売れ行きは順調よ」

 王妃はエリナの提案で、薔薇を使った化粧品やジャム、香水の販売を手がけていた。
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