ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜６

「エリナ、どうした？」

　ルディはエリナが単に甘えているのではないことに気づき、心配そうに声をかけた。だが、子猫はギルバートにつかまる小さな手に力を入れた。

『どうしよう、ギルおじいちゃんも、おばあさんみたいに、ある日突然ごはんが食べられなくなって……起きられなくなって……』

　エリナはギルバートが高齢の狼であることに改めて気づき、恐怖したのだ。

　ギルバートは、顔をくりくりとこすりつけながらしがみつく子猫に「どうしたどうした、可愛いから大歓迎じゃがのう」と優しく声をかけてゆっくりと揺すった。そして、子猫が身体を震わせているのに気づいて「怖くない、怖くないぞ」と背中をぽんぽん叩いてあやした。

「エリナよ。祖父殿はそう簡単にくたばるタマではないから安心しろ！」

　力強くルディが言い、それを聞いたギルバートは「カルディフェン！　もっと他に言いようがないのか！」と抗議した。