好き避け夫婦の秘めごと 7年越しの初夜

どういう意味?
彼の言っていることが分からない。

私を好きって、どういうこと?

「俺ね、ロリコンって言えば分かる?可愛くて初心で、誰の手垢もついてない純真無垢な……そんな女性が好きなんだよね。性癖って言えば通じる?ペドフィリアではないから、そこは安心して貰いたいんだけど。それと、お嬢様フェチなんだよね」
「……」
「姫ロリ婚って言って、若くて可愛いお姫様みたいな女性と結婚するのが夢だったというか。もうありえないくらいヤバい話でドン引きだと思うけど……。18歳の胡桃さんを初めて見た時に一目惚れして、それからはもう脳内超激ヤバ状態で。とにかく超絶激萌え可愛い胡桃さんが好きすぎて、今も理性と必死に闘ってる」
「え、えっ……ちょっと待って下さいっ」
「ん?」
「あの人……、秘書の木下さんとお付き合いされてるのでは?」
「……友香?」
「……はい」
「まさか!友香は春親の元カノだし、俺の好みには1ミリも掠ってない」
「ッ?!……でも、いつも木下さんと一緒に…」
「あぁ、秘書というより、あいつは世話好き?いや、だらしない男が大嫌いだからね」
「へ?」
「酒は俺より強いし、中途半端なことは嫌いだしね。性格は表裏ないし、仕事はできるから信頼はしてるけど。恋愛感情を抱いたことは一度もないよ」
「……」
「今日だって、式典前に俺が苛々してたら、来賓に失礼な態度取ったら、俺の息子を二度と使い物にならないように捻り潰すって脅されたしね」
「ッ?!!」
「そういう奴だから、彼女」

情報量が多すぎて、衝撃的すぎる。
じゃあ、私は7年もの間。
ずっと不要な嫉妬をしていたってこと?

「それとね」
「っっ……」

隣りに座る彼が長い腕を伸ばして抱きしめて来た。

「2つ目の秘密は、……俺、相当性欲強いから」
「ッ?!!」
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