好き避け夫婦の秘めごと 7年越しの初夜
(士門視点)
とうとう暴露してしまった。
欲まみれの脳内を悟られないようにと、この7年必死にカモフラして来たけど。
もうそんなことすら、どうでもいいと思えるほど、彼女が欲しい。
父親に子づくりを促されても、素っ気ない態度を取る夫に甘えられなかったのかもしれない。
恋愛結婚ではないから、俺達の間に甘い雰囲気があったとは言いがたいし、俺がそうならないように避けていたというのもある。
彼女に嫌われたくなくて。
例え形だけの夫婦であっても、夫には変わりないし。
本当に蟻んこ並みだけど、結婚当初に比べたら、会話だって増えたと思う。
だから、今日という今日はとことん話し合って、自分を曝け出すと決めたんだ。
「それって……」
「ん?」
「私に……その気になるという事ですか?」
「は?もちろん!当たり前だろっ。っつーか、胡桃さん以外の女性に欲情しないから、俺」
「っっ……」
「君のそばにはいつでも二谷がいて、俺よりも彼の方が胡桃さんのことを何でも知ってるし。それこそ、俺より彼を信頼してるでしょ」
「……」
「仕事のことは仕方ないにしても、さっきみたいに『ファスナー下ろして』だとか、そういう事すら言って欲しくないのが本音」
「っ…」
「君に触れていいのは俺だけだし、脱がせていいもの俺だと思うけど?……違う?」
「………はい」
「篁家の令嬢だから、生粋のお嬢様だから……と、必死に我慢して来たけど、もうそれ、終わりにしたいんだよね、今夜で」
抱きしめた彼女の首筋に顔を埋める。
ビクッと肩が震え、高鳴る鼓動が伝わって来た。
とうとう暴露してしまった。
欲まみれの脳内を悟られないようにと、この7年必死にカモフラして来たけど。
もうそんなことすら、どうでもいいと思えるほど、彼女が欲しい。
父親に子づくりを促されても、素っ気ない態度を取る夫に甘えられなかったのかもしれない。
恋愛結婚ではないから、俺達の間に甘い雰囲気があったとは言いがたいし、俺がそうならないように避けていたというのもある。
彼女に嫌われたくなくて。
例え形だけの夫婦であっても、夫には変わりないし。
本当に蟻んこ並みだけど、結婚当初に比べたら、会話だって増えたと思う。
だから、今日という今日はとことん話し合って、自分を曝け出すと決めたんだ。
「それって……」
「ん?」
「私に……その気になるという事ですか?」
「は?もちろん!当たり前だろっ。っつーか、胡桃さん以外の女性に欲情しないから、俺」
「っっ……」
「君のそばにはいつでも二谷がいて、俺よりも彼の方が胡桃さんのことを何でも知ってるし。それこそ、俺より彼を信頼してるでしょ」
「……」
「仕事のことは仕方ないにしても、さっきみたいに『ファスナー下ろして』だとか、そういう事すら言って欲しくないのが本音」
「っ…」
「君に触れていいのは俺だけだし、脱がせていいもの俺だと思うけど?……違う?」
「………はい」
「篁家の令嬢だから、生粋のお嬢様だから……と、必死に我慢して来たけど、もうそれ、終わりにしたいんだよね、今夜で」
抱きしめた彼女の首筋に顔を埋める。
ビクッと肩が震え、高鳴る鼓動が伝わって来た。