好き避け夫婦の秘めごと 7年越しの初夜
「そんでもって、胡桃の体を労わりながら、授かれるものなら子供をつくってもいいってこと……なんだよな?」
「っっっ」
俺の言葉に耳まで真っ赤にした彼女。
それが何を意味をしているのか、俺が分からないとでも?
「こればっかりは授かりものだから何とも言えないけど、俺は欲しいよ。……胡桃との子供」
「ッ?!!」
「何で驚くんだよ。一目惚れしたってさっき言っただろ」
「……これ、夢じゃないですよね?」
「夢にさせて堪るかよっ」
「……んっ……っ…」
久しぶりのキス。
6年くらい前にキスして以来、ずっと我慢して来たから。
触れる感触が刺激的で。
今すぐめちゃくちゃにしたい。
「まっ……待って…」
「7年も待った」
「っ……」
そっと触れるだけの優しいキス。
だけど、触れ合うその部分から、お互いの『好き』が漏れ出してゆく。
何度も角度を変えて甘噛みし、唇の輪郭を堪能する。
「んっ…」
ソファに彼女を押し倒し、お互いにバスローブ姿で見つめ合う。
「わざわざ、化粧したの?」
「っ……」
「俺の前ではメイクも大人びた恰好も、無理しなくていいから」
「……」
「さっき言ったでしょ。俺、普通の性癖じゃないから。……素の、あどけない胡桃の方がムラムラする」
「っっ…」
「とは言っても、俺も男だから。たまには今日みたいに色気全開の恰好してくれたらそれはそれですげぇ嬉しいけど」
「……ん゛んっっ」
自分がした恰好を思い出した彼女は、両手で顔を覆った。
ホント、かわいいなぁ。
マジ俺の天使。
顔を覆い隠している手の甲にキスを落とし、ゆっくりとそれを剥がした。
「胡桃の全てが欲しいから、もう我慢しないよ?」
「っっ」