好き避け夫婦の秘めごと 7年越しの初夜


「まだ明るすぎますっ」
「これ以上消せないよ」
「えぇっ」

先にお風呂から上がって貰い、後から上がった私は、バスローブ姿で彼が待つベッドへと。

『初めてだから』
100万歩譲ってくれた彼。

勝負下着とも言える、彼好み?の可愛らしい下着をつけて、もう後には引けない。

寝室のベッド周りを怪しく照らすフットライト。
間接照明のそれらは、淡い灯りでロマンティックな雰囲気を醸し出してくれるけど。

本音を言ったら、ムードよりも真っ暗の方がありがたいだなんて思ってしまうほど、自分の体に自信がない。

お色気全開よりも、幼児体型の方が彼の好みなのかもしれないけれど。
無いよりはあった方がいいと思うし。

新婚旅行を計画してから、この2週間必死に筋トレしたけど。
後悔してももう遅い。
ちゃんと毎日しておくんだったなぁ。

普段殆ど運動なんてしないから、肌(胸)がたるんでるように思えて。
彼に幻滅されないか、それだけが不安だ。

白地に花の刺繍が施され、手触りのいい質感のブラセット。
ブラの肩紐部分とショーツのウエスト部分が同じ薄ピンク色のリボン調になっていて、谷間の部分に同じ色のリボンがあしらわれている。

清楚な下着の王道中の王道。
中高生の女の子が着けるような、可愛らしさを重視したデザイン。
ただし、ショーツのカッティングが大人の女性仕様という、ちょっとだけ色気を加味したデザイン。

さすがにお臍まで隠れるとか、お尻が丸々おさまる生地感では、大人の男性には物足りないと思って。
実際に着てみると、ハラハラしてしまう。
私に似合ってるだろうか?

「何、突っ立ってんの?」
「っ……」
「おいで」
< 123 / 148 >

この作品をシェア

pagetop