私の白王子と黒王子

放課後デート

そして迎えた放課後。


校門から少し離れた目立たない所に類は立っていた。


「お待たせ!」


「いえ、私もさっき来た所です」


類の私服なのか、いつものスーツではなく、少しカジュアルな格好をしている。


あぁ〜きっと彼氏がいたらこんな風に待ち合わせてデートするんだろうな……。


欲を言えば、2人きりだから敬語もナシにしてほしいけど、類には類なりのケジメがあるだろうから、もうこのわがままは言わないことにした。


「じゃあ、行きましょうか」


そう言って、類は流れるように自然な動きで私の手をとって歩き出す。


ただ握ってるんじゃない、絡められている。


私よりも大きい手のひらに長くてゴツゴツした指。


だけどとても優しいぬくもりのある類の手。


これはいわゆる恋人繋ぎってやつでは——⁉︎
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