私の白王子と黒王子
「どんな事情があっても、許されることじゃありません! 聖奈様、アイツにどこ触られましたか?」


こんなに余裕がない類は初めてだ。


「ど、どこって……別にそんな触られてないよ?」


しかし類はじっと私を見ている。


これは、正直に言うまで解放してもらえなさそうだ。


「み、耳から首筋にかけて……スーッと……唇で……あとボタン、ちょっと外されて……胸元に……」


「分かりました。力、抜いててくださいね」


「へッ……⁉︎」
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