私の白王子と黒王子
「今日はいい天気ですね。お昼は外で召し上がるのもいいですね」
「だーかーら! その敬語はやめてってば!」
今でこそ類は私のボディーガードをしてくれているけど、最初からそうだったわけじゃない。
昔はこんな堅苦しいやりとりじゃなくて、もっと兄妹みたいに接してくれていた。
お兄ちゃんができたみたいで、一人っ子の私はそれが嬉しかったのに……。
「ダメです」
「類のケチ! 頑固!」
「どうとでも言ってください」
「ムゥーー」
全く折れようとしない類に、私は頬を膨らませて窓の外を向いた。
「そんな顔しないでください。私は聖奈様のボディーガードで、聖奈様は私の大切な主人であり、お嬢様です。その線引きはきちんとしないと」
「じゃあ2人きりの時はいいでしょ? 敬語はなし! 私のことも聖奈って呼んで」
「できません」
「ふぅ〜ん。さっきは私のこと主人だって言ってたのに。主人の言うことが聞けないってことかしら?」
「聖奈様……!」
優秀でいつも冷静沈着な類が、私の屁理屈に手を焼いている。
こんな楽しいことはなくて、私はニヤけるのを止められなかった。
「だーかーら! その敬語はやめてってば!」
今でこそ類は私のボディーガードをしてくれているけど、最初からそうだったわけじゃない。
昔はこんな堅苦しいやりとりじゃなくて、もっと兄妹みたいに接してくれていた。
お兄ちゃんができたみたいで、一人っ子の私はそれが嬉しかったのに……。
「ダメです」
「類のケチ! 頑固!」
「どうとでも言ってください」
「ムゥーー」
全く折れようとしない類に、私は頬を膨らませて窓の外を向いた。
「そんな顔しないでください。私は聖奈様のボディーガードで、聖奈様は私の大切な主人であり、お嬢様です。その線引きはきちんとしないと」
「じゃあ2人きりの時はいいでしょ? 敬語はなし! 私のことも聖奈って呼んで」
「できません」
「ふぅ〜ん。さっきは私のこと主人だって言ってたのに。主人の言うことが聞けないってことかしら?」
「聖奈様……!」
優秀でいつも冷静沈着な類が、私の屁理屈に手を焼いている。
こんな楽しいことはなくて、私はニヤけるのを止められなかった。