俺が貴女を護ります～エリート海上自衛官の溺愛～

「さてさて、結芽さんの惚気も聞けたことですしそろそろお開きにしますかぁ」
「そうだね。今日はありがとうね、夏希」
「私も惚気たいしいい人見つけなくちゃだな」
「その時は私がいっぱい聞くね」
「ははは、もうお腹いっぱいです～ってなるほど聞かせてやるよ～！」

　夏希と居酒屋を出て、自宅へと帰る。
　スマートフォンを見ても航平からの連絡はない。空を見上げると、月が黄金に煌めいていた。

「おやすみ、航平くん」

　どこにいたとしても、見上げた空の月は同じ姿を見せてくれる。
　見上げる場所が海であっても陸であっても、愛する者を恋しく思う者たちを繋いでくれる夜空の皓月は、ただ優しく彼らを見守るだけであった。