俺が貴女を護ります~エリート海上自衛官の溺愛~
「今日は一緒に選びたいものがあるんだ」
「なに?」
「行ってからのお楽しみ」

 そう言うと、航平は事前に調べていたかのようにジュエリーショップや高級ブランドのバッグや財布を扱うフロアに向かうため、該当フロアでエスカレーターを降りる。

「どういうものが喜ばれるのかわからない。前からプレゼントしたいと考えていたんだ。だが、どうにもサプライズは俺にはまだ早いようだ。女性的には本当はサプライズが嬉しいんだろうけど……俺はまずは一緒に選びたいと思って」

 ジュエリーショップには遠くからでもわかるほど、まばゆいネックレスが並んでいた。
どれも思わず足を止めて見てしまうような、目を惹く美しさである。各店には何組ものカップルがいて、それぞれが飾られた品々を眺めていた。

「ネックレスはどうかなって思って」

 明らかにこのフロアのジュエリーショップは有名なブランドばかりだし、アクセサリーに疎い人であっても聞いたことのあるような有名店だ。
 そのような高価なものを買い与えようとしているのだと悟ると、結芽は躊躇う。
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