俺が貴女を護ります~エリート海上自衛官の溺愛~
 航平の腕をぎゅっと抱きしめて肩に頭を傾けて密着させる。すると航平は頭を撫でてぎゅっと抱きしめてきた。

「あーっ、幸せ」
「そうだな」

 ただ触れ合うだけで、幸福になれる。
 この人とずっと一緒にいたいと思えるのは本当に初めてで新鮮な気持ちだ。
 航平は結芽の髪にキスをすると、そのまますぅっと思いっきり空気を吸い込んだ。

「はぁーっ……結芽、いい匂い……」
「なんかちょっと変態っぽい、ははっ」
「いいよ変態で……結芽の匂い、病みつきになる」

 航平になら変態的なことをされても愛が大きすぎるが故の行為なのだと納得してしまうのが正直なところである。

「早くお風呂入ろう?」
「うん」
「その、えっと、あの……んー、は、早く、したい……から」
「……急いで入ろう」

 結芽の姫抱きして航平は急いで浴室へ向かっていった。
 いそいそと入浴をして、風呂から上がって結芽がスキンケアをしている間に航平は歯を磨き、スキンケアが終わったら結芽の髪をドライヤーで乾かしてあげる航平。人に髪を触られ、ドライヤーをかけられる気持ち良さで眠たそうにしていると、結芽の頬にキスをする。

「ん……?」
「なんでもない。はい、歯ブラシ」
「うー、ありがと」

 ドライヤーに時間がかかるため、結芽の髪を乾かしながら歯磨きをするように歯ブラシを持ってきてあげると、重たい瞼を閉ざしたまま歯を磨いている姿に愛おしさで大暴れしたい衝動を抑えながらドライヤーをかけ続ける航平。
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