俺が貴女を護ります~エリート海上自衛官の溺愛~
3話 母は私の幸せを許さない
航平はしばらくの間は出航がないようなので、次の土曜日にデートをするということで婚活パーティーのあの日、仮決定していた。
後日、場所はどうするかなどメッセージでやりとりをして、水族館に行くことになった。
社会人になってから恋愛をする余裕がなく、異性と交際したことがなかった結芽は、初めての経験ばかりでそわそわしながら、時折、夏希に相談しながらデートに向けて準備を進めていた。
「何あんた。もしかして彼氏できたの?」
「だったら何……」
風呂から上がった結芽がにっこりと笑みを零しながらスマートフォンを見ていた。その表情に気づかずにアイスクリームを冷凍庫から取り出すと、それを見た女が話しかけてくる。
「いや? たいして可愛くもないあんたが続くのかねって。てか、それより1万貸してよ」
「嫌よ。もう渡すお金なんてない」
「嘘つくなよ、新しい服とか買ってんだろうが」
結芽に舌打ちをしながら濃いメイクをして露出度の高い服を身にまとう女は、結芽の母である。
しかし、この女に対していい思い出などない結芽は、母として見ることはなかった。
「なんだったらあんた、彼氏にお願いしてお金もらえばいいじゃない。股開けば貰えるでしょ。まだギリギリ20代だし」
「……っ」
「可愛くないね、相変わらず。あんたが幸せになれるなんて思うなよ。私ですらこんなに辛いのに」
そう吐き捨てるように結芽を嘲笑いながら罵ると、女は出ていった。
後日、場所はどうするかなどメッセージでやりとりをして、水族館に行くことになった。
社会人になってから恋愛をする余裕がなく、異性と交際したことがなかった結芽は、初めての経験ばかりでそわそわしながら、時折、夏希に相談しながらデートに向けて準備を進めていた。
「何あんた。もしかして彼氏できたの?」
「だったら何……」
風呂から上がった結芽がにっこりと笑みを零しながらスマートフォンを見ていた。その表情に気づかずにアイスクリームを冷凍庫から取り出すと、それを見た女が話しかけてくる。
「いや? たいして可愛くもないあんたが続くのかねって。てか、それより1万貸してよ」
「嫌よ。もう渡すお金なんてない」
「嘘つくなよ、新しい服とか買ってんだろうが」
結芽に舌打ちをしながら濃いメイクをして露出度の高い服を身にまとう女は、結芽の母である。
しかし、この女に対していい思い出などない結芽は、母として見ることはなかった。
「なんだったらあんた、彼氏にお願いしてお金もらえばいいじゃない。股開けば貰えるでしょ。まだギリギリ20代だし」
「……っ」
「可愛くないね、相変わらず。あんたが幸せになれるなんて思うなよ。私ですらこんなに辛いのに」
そう吐き捨てるように結芽を嘲笑いながら罵ると、女は出ていった。