契約シンデレラ
ここにいる資格がありますか?
忙しい圭史さんのスケジュールいつも分刻みで会議や来客が続く。
当然秘書である私も時間と仕事に追われてあっという間に時間が過ぎていった。
「社長、定例重役会議のお時間です」
「わかった」
いつものように5分前に声をかけると、圭史さんが立ちあがる。
こういった場合、会議には森山課長が同席するため私は社長室に残り残務を片付けることになる。
そのため立ちあがって圭史さんを見送ろうとしたのだが、一旦出て行こうとした圭史さんが私を振り返った。
「そうだ晶、週末のことなんだが」
「ああ・・・」
圭史さんのマンションに住むようになって1ヶ月が過ぎた今度の週末、約束していたご両親と会食の予定になっている。
「断ってもいいんだぞ。嫌なことを無理してする必要はない」
「大丈夫ですよ、約束ですから」
「しかし・・・」
私と圭史さんが一緒に出勤することになったことで、社内では色々なうわさが広がっている。
さすがに社長である圭史さんに面と向って何かを言ってくる人はいないが、陰でコソコソと話されているのは聞こえてくるし、皆一応に私と距離をとろうとして多少居心地の悪い職場となってもいる。
とはいえこれも契約の一部と諦めるしかないのだが、そのことで圭史さんは私のことを気遣ってくれる。
当然秘書である私も時間と仕事に追われてあっという間に時間が過ぎていった。
「社長、定例重役会議のお時間です」
「わかった」
いつものように5分前に声をかけると、圭史さんが立ちあがる。
こういった場合、会議には森山課長が同席するため私は社長室に残り残務を片付けることになる。
そのため立ちあがって圭史さんを見送ろうとしたのだが、一旦出て行こうとした圭史さんが私を振り返った。
「そうだ晶、週末のことなんだが」
「ああ・・・」
圭史さんのマンションに住むようになって1ヶ月が過ぎた今度の週末、約束していたご両親と会食の予定になっている。
「断ってもいいんだぞ。嫌なことを無理してする必要はない」
「大丈夫ですよ、約束ですから」
「しかし・・・」
私と圭史さんが一緒に出勤することになったことで、社内では色々なうわさが広がっている。
さすがに社長である圭史さんに面と向って何かを言ってくる人はいないが、陰でコソコソと話されているのは聞こえてくるし、皆一応に私と距離をとろうとして多少居心地の悪い職場となってもいる。
とはいえこれも契約の一部と諦めるしかないのだが、そのことで圭史さんは私のことを気遣ってくれる。