契約シンデレラ
週末、圭史さんの両親と約束した食事会の日。
場所はお母様のご実家だという一条財閥の経営するホテル中にあるレストラン。
貴賓室だという個室を用意してもらい、私も新調したワンピースで出かけた。
いかにも重厚で高そうな家具や調度品が並ぶ室内で私と圭史さんを待っていたのは、50代くらいに見える紳士とお母様と、若い女性が一人。
「すみませんお待たせしました」
「いや、私たちも今来たところだ」
圭史さんとの会話から、おそらく紳士はお父様なのだろう。
「初めまして、星野晶です」
圭史さんに続き、よろしくお願いしますと私が頭を下げると、
「初めまして、圭史の父です」
やはりお父様だった。
ただ若い女性の方が・・・
「私山口咲奈と申します。圭史さんの許嫁です」
「いいなずけ・・・」
私はポカンと口を開けたまま固まった。
許嫁とは結婚を約束した相手ということ。
え、でも、私は何も聞いてないし、そもそもそんな相手がいれば私に恋人役なんて頼む必要はないはずだ。
場所はお母様のご実家だという一条財閥の経営するホテル中にあるレストラン。
貴賓室だという個室を用意してもらい、私も新調したワンピースで出かけた。
いかにも重厚で高そうな家具や調度品が並ぶ室内で私と圭史さんを待っていたのは、50代くらいに見える紳士とお母様と、若い女性が一人。
「すみませんお待たせしました」
「いや、私たちも今来たところだ」
圭史さんとの会話から、おそらく紳士はお父様なのだろう。
「初めまして、星野晶です」
圭史さんに続き、よろしくお願いしますと私が頭を下げると、
「初めまして、圭史の父です」
やはりお父様だった。
ただ若い女性の方が・・・
「私山口咲奈と申します。圭史さんの許嫁です」
「いいなずけ・・・」
私はポカンと口を開けたまま固まった。
許嫁とは結婚を約束した相手ということ。
え、でも、私は何も聞いてないし、そもそもそんな相手がいれば私に恋人役なんて頼む必要はないはずだ。