契約シンデレラ

パスタの盛り付けを待ってトレーにランチとお水を乗せ、自分の席に戻る。
１２時を過ぎると人も増えてきて、前に進むのも大変。
みんながトレーや荷物を持っているから譲り合って進むしかない。
当然私もすれ違う人をよけながら、ぶつからないように注意しながら歩いていたのだが・・・

「えっ」

食堂の中ほどテーブルとテーブルの間を通過しようとした時、足が何かに引っかかった感覚があった。
そして、体が前方に傾いて・・・

ガチャン。
食堂内に大きな音が響き、私は床に倒れ込んでしまった。

一瞬、自分でも何が起きたのか理解できなかった。
ただ、それまで聞こえていた話声は聞こえなくなり、周囲の視線が自分に向かっていることはわかった。