契約シンデレラ
都内の繁華街、おしゃれなバーやホテルが並ぶ界隈の一件。
いくつかの飲食店が入っているビルの地下にある今人気のクラブ。
時々雑誌でも取り上げられているし、若者の間ではかなり人気のある場所だが、若い女性だけで行くには、あまり治安の良い場所とは言えない
「ったく、どこにいるんだ」
広い店内、すぐには晶が見つからず、辺りをキョロキョロと見回す。
爆音で流れる音楽と薄暗い店内。ひっきりなしにキラキラと輝き続ける照明が目に飛び込んできて本当に異世界だ。
きっとこの辺にいるはずなんだが… .
あ、いた。
奥まったテーブル席に若い女性が2人。
そのうちの1人が晶で、もう一人が咲奈だ。
そして彼女たちを囲むように3人の若い男性。
チャラチャラとした印象ではあるが、学生には見えない。
その時、
「あの人、龍ケ崎建設の社長よ」
少し離れたところから女性の声が聞こえた。
上場企業の社長としてネットで検索すれば顔も出てくるし、時々経済紙などでも取り上げてもらうことがあり、街でも声をかけられることだってなくはない。
さすがにこういう場所での目撃談がネット上に上がるのを嬉しいとは思わないが、今はそんなことに構っている場合ではない。
俺は周囲からの視線が増えていくことを感じながらも、まっすぐと晶に向かって歩き出した。
いくつかの飲食店が入っているビルの地下にある今人気のクラブ。
時々雑誌でも取り上げられているし、若者の間ではかなり人気のある場所だが、若い女性だけで行くには、あまり治安の良い場所とは言えない
「ったく、どこにいるんだ」
広い店内、すぐには晶が見つからず、辺りをキョロキョロと見回す。
爆音で流れる音楽と薄暗い店内。ひっきりなしにキラキラと輝き続ける照明が目に飛び込んできて本当に異世界だ。
きっとこの辺にいるはずなんだが… .
あ、いた。
奥まったテーブル席に若い女性が2人。
そのうちの1人が晶で、もう一人が咲奈だ。
そして彼女たちを囲むように3人の若い男性。
チャラチャラとした印象ではあるが、学生には見えない。
その時、
「あの人、龍ケ崎建設の社長よ」
少し離れたところから女性の声が聞こえた。
上場企業の社長としてネットで検索すれば顔も出てくるし、時々経済紙などでも取り上げてもらうことがあり、街でも声をかけられることだってなくはない。
さすがにこういう場所での目撃談がネット上に上がるのを嬉しいとは思わないが、今はそんなことに構っている場合ではない。
俺は周囲からの視線が増えていくことを感じながらも、まっすぐと晶に向かって歩き出した。