契約シンデレラ
「あ、」

最初に反応したのは一緒にいた咲奈だった。

当然のように男たちの視線が俺に向く。
何か言いたそうに見つめていた男の1人が隣の男の肩を叩き、俺を指差す。
「誰だよ」
「龍ヶ崎圭史、龍ヶ崎施設の社長だ」
どうやら俺の顔を見知っていたようだ。

男たちは俺を見つめながら、何も言えない状態で口を開けている。

「晶」
俺はテーブルまで行って声をかけた。

「圭史さん」

晶は驚いた様に目を見開いてから、ちょっとうつむいた。
この反応見る限り、晶が自分の意思でここに来たって事は間違いないらしい。
海田先生から昼間咲奈に何かを吹き込まれたらしいと聞いたから、思うところがあっての行動なのだろうが、俺は晶を逃がしてやる気はない。
俺は少し屈みこんで晶の顎に手を置き、視線を合わせた。
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