契約シンデレラ

驚きの再会

「晶も、つくづく不運よね」

大きなため息と共に私の前に座ったのは、唯一の友人であり幼馴染の海田理央(かいだりお)。２３歳。
１６５センチと長身で、クリクリとうねるくせ毛を肩まで伸ばし、スッと通った鼻筋とこぼれるほど大きな瞳を持つ美女だ。
子供の頃から安アパートの隣り同士で育った私と理央は、何をするにも一緒だった。
世界を放浪する自称写真家の父さんを待ちながら私を育ててくれた母さんと、シングルマザーとして子供を育てる理央のママはとても仲が良かった。
どちらの家も決して裕福ではなかったけれど、お互いに助け合いながら子育てをしていたのだと思う。
その関係は私が中学生の頃にうちの母さんが病気で亡くなった後も変わらなくて、理央のママには本当に良くしてもらった。
３年前、ちょうど私と理央が二十歳になった年に４度目の結婚をして地方に行ってしまいもう会うこともなくなったけれど、私は今でも理央のママをもう一人の母さんのように感じている。
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