契約シンデレラ
私だって、真也さんほどではないが勉強は好きだった。
何かに集中する時間が嫌いではなかったし、自分の中で知識が増えていくのは楽しかった。
だから高校にも毎日通い、大学は国立大の看護学科へと進んだ。
特別看護の仕事に興味があったわけではないけれど、将来一人でも食べていける仕事として看護師を選んだ。
しかし・・・
「またトラブルが起きたらどうしよう」
つい弱気が言葉に出てしまった。
私にはトラウマがある。
それは昨年の春に大学を卒業し始めて勤めた総合病院でのこと。
さあこれで私も社会人だと希望に胸膨らんでいた職場に突然借金取りが現れたのだ。
原因は放浪癖のある父さん。
海外でトラブルに巻き込まれ解決のために借金をして私を保証人にしたのだった。
もちろん、父さんに悪意があったわけではないし、アクシデントだったのだろうと思う。
今までだって借金取りがアパートに押し掛けてくることは珍しくもなかったし、私はなけなしの貯金をはたいて解決した。
しかし、職場内で悪い噂が広がるのは早く、就職したばかりの私は退職するしかなくなってしまった。
このことが私がマレーシアに逃げ出した原因であり、就職に対するトラウマにもなっている。
「はあー、仕方ないから面接には行くしかないわね」
躊躇う気持ちはあるものの真也さんの気持ちを無碍にもできず、私は面接を受ける覚悟を決めていた。
何かに集中する時間が嫌いではなかったし、自分の中で知識が増えていくのは楽しかった。
だから高校にも毎日通い、大学は国立大の看護学科へと進んだ。
特別看護の仕事に興味があったわけではないけれど、将来一人でも食べていける仕事として看護師を選んだ。
しかし・・・
「またトラブルが起きたらどうしよう」
つい弱気が言葉に出てしまった。
私にはトラウマがある。
それは昨年の春に大学を卒業し始めて勤めた総合病院でのこと。
さあこれで私も社会人だと希望に胸膨らんでいた職場に突然借金取りが現れたのだ。
原因は放浪癖のある父さん。
海外でトラブルに巻き込まれ解決のために借金をして私を保証人にしたのだった。
もちろん、父さんに悪意があったわけではないし、アクシデントだったのだろうと思う。
今までだって借金取りがアパートに押し掛けてくることは珍しくもなかったし、私はなけなしの貯金をはたいて解決した。
しかし、職場内で悪い噂が広がるのは早く、就職したばかりの私は退職するしかなくなってしまった。
このことが私がマレーシアに逃げ出した原因であり、就職に対するトラウマにもなっている。
「はあー、仕方ないから面接には行くしかないわね」
躊躇う気持ちはあるものの真也さんの気持ちを無碍にもできず、私は面接を受ける覚悟を決めていた。