契約シンデレラ
「今日からお世話になります星野晶です。よろしくお願いします」
人事課から秘書課に連れてこられ朝礼で紹介された私は、名前を名乗って頭を下げた。
秘書課の朝礼にいたのは男女合わせて20に程の人で、その大半が若い女性。
皆綺麗なパステルカラーのスーツに身を包んでいて、春らしい雰囲気。
一方男性は5人ほどで、落ち着いた色合いのビジネススーツ姿。
どちらにしてもできるビジネスマンの印象で、ここが社内の花形部署なのだろうと感じさせる。
「とりあえずは指示された仕事を行ってください。早速この資料を30部ずつコピーお願いします」
「はい」
秘書課長の森山さんに指示され、書類の束を受け取った。
「午後からは社長に外出に同伴してもらいます」
「え?」
いきなり外出に同伴しろと言われ、驚いた。
まだ仕事のことが何もわからない状態の私では、返って足を引っ張る気がするのだが・・・
「社長の個人的な用事と聞いていますので、お願いします」
「は・・・い」
個人的なということは、仕事ではないということ。
もしかしてお母様がらみの・・・・と嫌な予感を感じながら、私には従う以外に選択肢はなかった。
人事課から秘書課に連れてこられ朝礼で紹介された私は、名前を名乗って頭を下げた。
秘書課の朝礼にいたのは男女合わせて20に程の人で、その大半が若い女性。
皆綺麗なパステルカラーのスーツに身を包んでいて、春らしい雰囲気。
一方男性は5人ほどで、落ち着いた色合いのビジネススーツ姿。
どちらにしてもできるビジネスマンの印象で、ここが社内の花形部署なのだろうと感じさせる。
「とりあえずは指示された仕事を行ってください。早速この資料を30部ずつコピーお願いします」
「はい」
秘書課長の森山さんに指示され、書類の束を受け取った。
「午後からは社長に外出に同伴してもらいます」
「え?」
いきなり外出に同伴しろと言われ、驚いた。
まだ仕事のことが何もわからない状態の私では、返って足を引っ張る気がするのだが・・・
「社長の個人的な用事と聞いていますので、お願いします」
「は・・・い」
個人的なということは、仕事ではないということ。
もしかしてお母様がらみの・・・・と嫌な予感を感じながら、私には従う以外に選択肢はなかった。