契約シンデレラ
「それより、大丈夫なのか?今日は医務室で勤務するから早めに行くんだろ?」
「あ、いけない」
朝から荷物と格闘していて、出勤時間を忘れていた。
「圭史さん、お味噌汁とおにぎりしかありませんけれど食べてください」
「ああ、いただくよ」
マンションに居候するようになって、せめてものお礼にと朝ご飯を作るようになった。
ご飯だったりパンだったり日によってメニューは違うけれど、圭史さんはいつも美味しいと言って食べてくれる。
決して豪華なものを出してはいないので申し訳ないなと思いながら、一緒に食べる朝食の時間は私にとっても楽しい時間となっていた。
「このおにぎりの具は何だ?」
口をもごもごと動かしながら、首をひねる圭史さん。
「昆布とツナです」
「ツナって、マグロのオイル漬け?」
「ええ。ストッカーの中にあったので使ってみましたが、大丈夫ですか?」
「ああ、うまい」
数日間一緒に過ごしてみて、圭史さんの好き嫌いもだいぶ把握した。
マヨネーズがあまり好きでないのもわかったから、昆布とツナを混ぜて和風のツナおにぎりを作ってみた。
「こっちの皿のは?」
「それは刻んだネギをごはんに混ぜてごま油と和風だしで味付けたおにぎりです」
風味があってとても美味しいけれど、具が刻んだネギだけというのが寂しい気がして自分で食べるつもりでいた。
冷蔵庫に残った薬味のネギがもったいなくて作っただけなのだが・・・
「うん、これも上手い」
美味しそうに食べる圭史さんを見ながら、どうやら私たちの味覚は似ているらしいと、少しうれしくなった。
「あ、いけない」
朝から荷物と格闘していて、出勤時間を忘れていた。
「圭史さん、お味噌汁とおにぎりしかありませんけれど食べてください」
「ああ、いただくよ」
マンションに居候するようになって、せめてものお礼にと朝ご飯を作るようになった。
ご飯だったりパンだったり日によってメニューは違うけれど、圭史さんはいつも美味しいと言って食べてくれる。
決して豪華なものを出してはいないので申し訳ないなと思いながら、一緒に食べる朝食の時間は私にとっても楽しい時間となっていた。
「このおにぎりの具は何だ?」
口をもごもごと動かしながら、首をひねる圭史さん。
「昆布とツナです」
「ツナって、マグロのオイル漬け?」
「ええ。ストッカーの中にあったので使ってみましたが、大丈夫ですか?」
「ああ、うまい」
数日間一緒に過ごしてみて、圭史さんの好き嫌いもだいぶ把握した。
マヨネーズがあまり好きでないのもわかったから、昆布とツナを混ぜて和風のツナおにぎりを作ってみた。
「こっちの皿のは?」
「それは刻んだネギをごはんに混ぜてごま油と和風だしで味付けたおにぎりです」
風味があってとても美味しいけれど、具が刻んだネギだけというのが寂しい気がして自分で食べるつもりでいた。
冷蔵庫に残った薬味のネギがもったいなくて作っただけなのだが・・・
「うん、これも上手い」
美味しそうに食べる圭史さんを見ながら、どうやら私たちの味覚は似ているらしいと、少しうれしくなった。