放課後の片想い

膨らむ気持ち

セミの鳴き声が暑さをより加速させる。

7月下旬。


期末もなんとか無事に終わり、今日は終業式。




「通知簿渡すぞー」



「うげっ!英語やばい」


「成田、英語苦手だもんなー」



桜ちゃん夏休みの間、英語は補習になったらしい。




「でも、補習で済んでよかったよ!遊園地計画しなきゃね」


「うん!」


「早めに日程言ってくれたらバイト休めるから」




とうとうやってきた夏休み。

今までの夏休みとは全然違う。


ワクワクが止まらない。




「そう言えば、日向くんは無事学校戻ったん?」

「うん。寮の修理も済んで戻ったよ。あと2週間ぐらい学校あるからぼやいてた」


「あー、休みだった分授業あるんだな」



ひなちゃんはあれから鈴原くんの事や学校の事を聞いてくる事はなくなり、笑顔で寮へ戻っていった。



ブーッ

「あっ、噂をしてたらひなちゃんだ」


「なんて?」





『夏休み、デートに行くんやったら19時までには帰れよ』


「だって」



「シスコンって自覚してから隠さないねー」

「もう!また桜ちゃんは!!」


「俺もシスコンだって思ってた」


加藤くんまで!!!!




そんなこんなで夏休みが始まる。
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