放課後の片想い
思うように弾けない日々はストレスの塊だった。
身体の痛みや打撲や傷は日が経つ毎に良くなっていくのに、指だけが言う事をきかない。
指も痛みは感じなくなっていたが、以前のようには動かせなかった。
半年が経った医者に
「精神的なものですね」
と、診断された。
はじめは転倒のせいでの痛みなどだったが、どこかのタイミングで俺自身が《弾けない》と思い込んだようで指がコントロール出来なくなってしまったようだ。
気持ちの問題だから、それが解決すれば大丈夫と言われたが俺の中で何かが崩れた。
なんだよ、気持ちって。
俺は弾きたいんだよ。
気持ちの問題だからって簡単に言うなよ。
ピアノで将来を考えていた俺を知っているからか、母さんは泣いていた。
父さんは黙っていた。
それからというもの、全部がどうでも良くなった。
進学だって正直どうでもいいから勉強する気も起きなかったけど、高校は行けと父さんに言われ渋々勉強はしていた。
ピアノはあの診断の日から全く弾かなくなった。
と言うより、ピアノから離れる事にした。
見ると辛いから。
だから、音楽の授業はなかなか辛かった。
中3になった頃。
父さんから話があると言われ、夜に3人で家族会議的なものが開かれた。
身体の痛みや打撲や傷は日が経つ毎に良くなっていくのに、指だけが言う事をきかない。
指も痛みは感じなくなっていたが、以前のようには動かせなかった。
半年が経った医者に
「精神的なものですね」
と、診断された。
はじめは転倒のせいでの痛みなどだったが、どこかのタイミングで俺自身が《弾けない》と思い込んだようで指がコントロール出来なくなってしまったようだ。
気持ちの問題だから、それが解決すれば大丈夫と言われたが俺の中で何かが崩れた。
なんだよ、気持ちって。
俺は弾きたいんだよ。
気持ちの問題だからって簡単に言うなよ。
ピアノで将来を考えていた俺を知っているからか、母さんは泣いていた。
父さんは黙っていた。
それからというもの、全部がどうでも良くなった。
進学だって正直どうでもいいから勉強する気も起きなかったけど、高校は行けと父さんに言われ渋々勉強はしていた。
ピアノはあの診断の日から全く弾かなくなった。
と言うより、ピアノから離れる事にした。
見ると辛いから。
だから、音楽の授業はなかなか辛かった。
中3になった頃。
父さんから話があると言われ、夜に3人で家族会議的なものが開かれた。