放課後の片想い
「話したい事が3つある」
「むっちゃあるやん」
こんな風にツッこんでしまうのは関西人の性だろうか。
「まずは精神科の良い先生を見つけたから明日行ってこい」
「は?」
「指を治すんや」
「無理やって。病院とかもうええし」
自暴自棄に拍車がかかっていた俺は、父さんの提案に全く乗り気になれなかった。
「絶対に行け」
「無理」
「悠!お父さんがたくさん探してやっと見つかったのよ!!」
母さんが俺の態度に痺れを切らしたのか、珍しく大声を出した。
「…んな簡単なもんじゃないねん…!!」
「…わかってる。でも頼むから一度だけでもいいから行ってくれ」
ほんまは父さんの気持ち、痛いぐらいわかってる。
やけど
素直になられへん。
嬉しい反面、もうピアノを忘れたい気持ちも強くなっていた。
「あと…お前が高1になる前に関東に引越しが決まった。父さんの仕事の都合だ」
あっ、そうなんや。
「わかった」
この場所から離れれる方が良いかもしれへん。
全部リセットしたい。
「3つ目は…本社に異動になるから、来年から父さん長期出張が増えるかもしれへん。母さんと家をちゃんと守ってくれよ」
家族思いな父さんと母さん。
そんな父さんと母さんがすげー好きやけど、今はうまく言葉がでーへん。
「全部わかった。話はこれだけ?」
そう言って俺は部屋に戻った。
最悪な息子。
グレるわけでもなく、中途半端な反抗。
すげーダサい。
わかってるけど
今は無理だ。
俺は結局病院には行かなかった。
「むっちゃあるやん」
こんな風にツッこんでしまうのは関西人の性だろうか。
「まずは精神科の良い先生を見つけたから明日行ってこい」
「は?」
「指を治すんや」
「無理やって。病院とかもうええし」
自暴自棄に拍車がかかっていた俺は、父さんの提案に全く乗り気になれなかった。
「絶対に行け」
「無理」
「悠!お父さんがたくさん探してやっと見つかったのよ!!」
母さんが俺の態度に痺れを切らしたのか、珍しく大声を出した。
「…んな簡単なもんじゃないねん…!!」
「…わかってる。でも頼むから一度だけでもいいから行ってくれ」
ほんまは父さんの気持ち、痛いぐらいわかってる。
やけど
素直になられへん。
嬉しい反面、もうピアノを忘れたい気持ちも強くなっていた。
「あと…お前が高1になる前に関東に引越しが決まった。父さんの仕事の都合だ」
あっ、そうなんや。
「わかった」
この場所から離れれる方が良いかもしれへん。
全部リセットしたい。
「3つ目は…本社に異動になるから、来年から父さん長期出張が増えるかもしれへん。母さんと家をちゃんと守ってくれよ」
家族思いな父さんと母さん。
そんな父さんと母さんがすげー好きやけど、今はうまく言葉がでーへん。
「全部わかった。話はこれだけ?」
そう言って俺は部屋に戻った。
最悪な息子。
グレるわけでもなく、中途半端な反抗。
すげーダサい。
わかってるけど
今は無理だ。
俺は結局病院には行かなかった。