放課後の片想い

「前川ってさ、今日ずっと成田といるよな?」

「そうやな」

「お前はそれでいいの?一緒にいたいとかないん?」


なんか意外な質問。

「意外やねんけど…何その質問」

「いや、ふと思っただけ」


「…気にしてくれてありがとうな。でも、俺日和のこういう所も好きなんよ。友達を大切にしてほしいし」

「ふーん…」


「加藤さ、そんなお人好しやったら欲しいもん手に入らんで?」


ちょっとびっくりしたような顔の加藤。


「ご忠告どうも」



「ねぇねぇ、これみんなでお揃いにしない?鈴原くんと加藤くんどうかな?」

「これやったら4種類の色があるねん♪」


2人はお土産コーナーで見つけたキーホルダーを持ってきた。



「いいんじゃない?鈴原が奢ってくれるみたいやで」


「「うそー!!!」」


「加藤…」

コイツ…


加藤はこっちを見て、舌を出して笑っている。

さっきの仕返しか?


「いいよ、俺買うわ」


ほんまおもろい奴。



お会計の時に

「鈴原くん、本当にいいの?」

少し焦った顔の日和がやってくる。


「今日の記念やな♪」

そう言ってお揃いのキーホルダーを渡した。


日和はすごい嬉しそうに

「ありがとう!!」

満面の笑顔で言う。


「アホ面」

「え!?」

「うそ♪可愛い」


ほら、すぐ真っ赤になる。
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