放課後の片想い
「急にごめんな」

「ううん、全然!どうしたの?」

なるべく平然を装っているつもりだけど、装えているかな?

心臓バクバクなんやけど。



「…これ」

加藤がそう言いながら出してきたのは、見た事のない飲み物。


「今日出た新作。桜好きそうやなって思って、バイト帰りに買ってきた」


嘘…

ヤバイ…嬉し過ぎるねんけど。


「わ…わざわざ!?ほんまにありがとう!!」

嬉し過ぎて、私絶対顔に出てる。
それでもいい。
むっちゃ嬉しいんやもん。

すぐに加藤から飲み物を受け取る。

柚子味の炭酸ジュースだった。


「柚子、むっちゃ好き!!」

絶対顔がニヤけてる。
そして真っ赤やろうなぁ。

気持ちバレちゃってるかもなぁ。

でもいいんや。

大好きなんやもん。


「桜、補習いつまで?」

「今週いっぱい。最終日テストあってヤバイねん」


加藤は何か考えている様子。

私は??状態。


「そしたら、明後日バイト夕方で終わるから、その後一緒に勉強でもする?」


えーーーーーーー!!!!!!!


「いいん!!??したいしたい!!絶対してください!!!」

「…ぶはっ!!桜、必死過ぎ!そんなにヤバイん?」


加藤が笑ってる。
その顔もすごくかっこいい。


私が必死になったのは、加藤が誘ってくれたからやで?

なんて…言えないけど。
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