放課後の片想い
休み時間。


「今日から放課後結構残らなあかんねー」

「そうだね。何するか決めなきゃだもんね」

「加藤バイト大丈夫なん?」

「今日はあるから残れへんかなー。まじごめん。また内容教えて!」

「はいよー♪」


ワクワクするなぁ。

早く鈴原くんにも伝えたい。

メールしちゃおうかな。



「前川」

クラスメイトの男子から呼ばれた。
3人いる。
挨拶以外で呼ばれるなんてないからビックリ。


「はい」


「相変わらず安定の敬語」

すかさず桜ちゃんからのツッコミ。


「俺、前川に入れたんよ」

「俺は成田♪」

「俺も成田ー」


嘘!!??


「俺ら、お前らの隠れファンやから頑張ってな♪」


なんですとー!!??


「じゃあ準備手伝ってよー」

「成田、連絡先教えてくれる?」

「なんでやねん」


そんなやり取りが繰り広げられている中、私は放心状態。


私なんかにファンと言っていただけるなんて…


「あっ…ありがとう///!!」

嬉し過ぎるよ。



あーあ、日和またそんな可愛い笑顔しちゃって。
ファンがほんまに増えるだけやのに。


でも面白いから、悠に連絡しとこ♪




———————————


「うわっ!最悪や!俺抜ける!!」

「は!?準備手伝えよ」



『日和、ミスコン選ばれたよ♡そしてファンができていってます♡悠、ファイトです!』


桜のやろ〜!
こんなメール、送ってきやがって。
気になってしゃーないやろ!


「はいはい悠くん、ヤキモチは後にしてください」

「は!?妬いてへんし!」


はぁー。めんど。 (足立の心の声)


隣のクラスでは、悠と足立のこんな会話が繰り広げられていた。
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