放課後の片想い

春の嵐

春休みもあっという間に過ぎていき、明日は始業式。

高校3年生になる。


15時過ぎ。
明日の用意をしていると、家のインターホンが鳴った。


「日向ー!出てー」

「えー、母さん出てよ」

「は?出なさい」

春休み中で帰ってきているひなちゃん。
そんなひなちゃんにお母さんからの雷が落ちかけている。


「はいはい…」

重い腰を上げて玄関に向かうひなちゃん。





「日和!」

玄関からひなちゃんの私を呼ぶ声。


「ひなちゃん!どうしたの!?」


急いでいくとそこには


「足立くん!」


足立くんがいた。


「どうしたんですか!?」

「んー、近くに寄ったから♪」


玄関でわちゃわちゃしている私たちを不思議に思ったのか、お母さんもやってきた。



「あら?日向のお友達??」

「いや、日和の友達の足立さん」

「まぁー!!日和のお友達はかっこいい子ばかりねー!」


明らかにテンションが高くなるお母さん。

恥ずかしい。。。



「すみません、いきなり伺いまして」

「全然よー!よかったら上がってちょうだい♪」

「いいんですか?じゃあお邪魔します」




えーっと…

私は全く無視で進められていく話。

鈴原くんの時と同じだ。




「ちょっとお母さん!!」

「足立さん、こっちどうぞ」

「ちょっとひなちゃんまで!!」



「お邪魔します、日和♪」

意地悪な笑顔をする足立くん。


謎の展開。

いきなり賑やかになった前川家。
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