放課後の片想い

期末試験を終えてついにやってきた修学旅行!!



場所は神戸!!

くじ引きで決まった新幹線の座席。


「楽しみだね」

「うん。日和お水こぼしてるよ」

「えぇっ!!??」

隣は足立くん。



「なんで悠が隣なんよ」

「俺の台詞やわ」

ちなみに桜ちゃんと鈴原くんが隣同士。


鈴原くんを目で追いかけちゃう。
今日まだ話せてない。

神戸に着いたら話せるかな。



「悠が気になる?」
「え!?」


バレてた!?
私そんなわかりやすい!?


「そんな事ないです!」

「ふーん」


ドキドキの修学旅行が始まる。



「これ見て、可愛くねぇ?」

「わぁ!可愛い!!」


足立くんが見せてくれたのはスマホで撮ったわんちゃん。


「ゴールデンレトリバー?」

「そう。従兄弟が飼っててさ」



ダンッ!!

いきなり新幹線の座席テーブルに、ものすごい勢いで何かが降ってきた。



テーブルの上にはお茶のペットボトルが1本。




「近い」

顔を上げるとそこには鈴原くんが。



「そんな力で置いたらテーブル折れちゃうよ」

笑いながら話す足立くんと、明らかに機嫌が悪い怖い顔した鈴原くん。



「でもありがとうー♪喉乾いてたから嬉しいー」

「お前にちゃうわ」


ぶーっと不貞腐れてる足立くんを完全無視で窓際の私にお茶をくれる。



「あっありがとう」

「彗にやんなよ」

「ひどっ!ケチでヤキモチ妬きなんて絶対モテないよ!!」

「黙れ」



席に戻っていった鈴原くん。



わざわざ持ってきてくれたのかな。



「最近さ、悠隠さなくなったね」

「??何をですか??」



「秘密〜♪」


「気になるじゃないですか!!」



新幹線はもうすぐ神戸に着く。
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