放課後の片想い
「お土産!?まじで!むっちゃ嬉しいー」
よかった。鈴原くん、喜んでくれた。
「ほんまにありがとう」
ずきゅーーーん!!
不意打ちの笑顔に胸を撃ち抜かれた。
「桜たちは?」
「今2人っきりにしてるの」
「ふーん…ってことは…」
チラッと足立くんの方を見る鈴原くん。
「なに想像してんの?悠のエッチ♡」
「しばくぞ」
ぎゃいぎゃい騒いでいると、桜ちゃんと加藤くんが戻ってきた。
「加藤ウザイ。キモイ。」
「へ!?」
なんだか険悪ムードな様子…
「写真撮るん手伝ってって言ってきた女子高生たちとずっと喋っててさ!ヘラヘラして。ほんまキモイ」
あー。ヤキモチ全開だぁ、桜ちゃん。
「そんなんじゃないって言ってるだろ」
「うるさい」
プイッとそっぽ向いちゃった。
「桜、ヤキモチ妬くのは良いけどほどほどにしとかな愛想つかされるでー」
「は!?ヤキモチちゃうし!」
鈴原くんが桜ちゃんを先に連れて行く。
こっちを見てヒラヒラと手を振ってる。
「ったく…さすが鈴原だね」
「え?」
「桜、機嫌悪くなるとなかなか直らない子どもみたいな所あるからさ、鈴原は幼馴染みだしわかってるんだろうな。だから敢えて俺らを今離したんだと思う」
そうなんだ…。
「まぁ、そんな所も好きなんだけど」
加藤くんの真っ直ぐな目。
「早く告ればいいじゃん」
「それが出来れば苦労しないんだよ」
「ふーん」
「2人っきりにしてくれてありがとうな」
こんなに想い合ってるのにどうして伝えないのか…少し気になるけどこれは2人のタイミングだもんね。
「そういえば、なんで桜怒ってたんだよ?」
「写真頼んできた子らがデートスポット教えてくれて、それを聞いてたら内容知らない桜が怒ったって感じ」
「それ、後で桜ちゃんに伝えてあげなきゃだね」
「聞いてくれるかなー」
もう絶対、すでに付き合ってる感満載の2人だけど早く付き合って欲しいなぁ。
「お前らどこ行ってたの?」
「生田神社とかぶらぶらと」
「前川、足立に襲われてないか?」
「!!?そんな事あるわけないよ!」
「俺は紳士だぞ」
「よく言うよ」
みんなでホテルに戻る。
もうすぐ楽しみなバーベキュー。