放課後の片想い
「ご馳走様でした」
「足りたかしら?もっと食べてね」
「もうお腹いっぱいです。ありがとうございます」
あれから一緒に帰って、私の家で3人で夜ご飯。
ずっとひとりでご飯…って絶対寂しいよね。
無理矢理誘っちゃったみたいになったかな…。
ちょっとでも楽しんでくれてたら嬉しいなぁ。
「足立くん、今日も泊まって明日うちから学校行けばいいじゃない」
「ゴフォッ!!!!」
「ちょっと日和!!汚いわよ!!」
出ました。
お母さんの爆弾発言。
思わず飲んでいたお茶を吹き出してしまった。
「ゴホッ…あのねお母さん、足立くんも迷惑だから…」
「いいんすか?じゃあお言葉に甘えます」
だから、なんでやねん!!
「制服、乾燥機かけとくし洗濯に出しておいてね」
「いや、そこまで甘えられないです」
「いいのいいの♪日和の分と一緒にするし」
「すみません。ありがとうございます」
おーい。
私の存在、覚えてますかー??
最近、心の中でツッコむ事増えたなぁ。。
「日和、お風呂洗ってきて」
「はーい…」
——————
「足立くん、いつも日和と一緒にいてくれてありがとうね」
「いえ、こちらこそです」
「あの子は、足立くんや鈴原くん、成田さんたちと仲良くなってから本当に変わったわ。感謝してもしきれないぐらい感謝しています」
「俺こそ日和には感謝でいっぱいです。友達になれて嬉しいです」
「そんな事を言ってくれてありがとうね。あの子、不器用なところがあるから。素直じゃないしね」
「ほんとっすね。素直じゃない」
「でしょう」
おばさん、まだやっぱり心配なところがあるんだろうな。
「大丈夫ですよ」
「え?」
「日和は大丈夫です。みんな、日和が大好きですから。それに日和はすげー心が強くて友達思いな奴です」
おばさんは俺をじっと見てふいっと下を向いた。
涙が見えた気がした。
ガチャッ
「お風呂ためてるよー」
日和が戻ってきた。
「お母さん?」
おばさんはパッと顔を上げると、笑顔だった。
「日和ありがとう。足立くん、いつでもうちに来てね!一緒にご飯食べましょう!」
「はい。ありがとうございます」
日和は???の表情をしていた。