放課後の片想い
「足立くんの意地悪……」
バサッ
私に布団をかけた足立くん。
そして、布団の上から私を抱きしめる。
「やべー…自分を止められなくなってた」
まだドキドキ鼓動はうるさい。
「怖かったよな?ごめんな」
私の頭を優しく撫でてくれる。
怖くないって言えば嘘になる。
だけど
「ちょっとだけ怖かったけど……すごく幸せで、もっと触れて欲しいって思っちゃったよ」
本当に。
この先を知りたくなった。
足立くんに食べて欲しいって思ってしまった。
「バカ、煽んな。我慢してんのに」
そっと私の頬に触れる手。
「卒業旅行は…我慢しないからな」
そう言ってチュッとキスをしてくれた。
「はい…」
私からもキスをした。
「彗くん、大好き」
「だから煽んなって!!」
こんなにも、あなたが大好きな事を自分で実感する。
とても幸せな瞬間。
「明日から入試まで勉強づくしなのでたくさんパワーをください」
「うわっ!一気に現実に戻すなって」
お互い笑い合って、そしてキスをする。
首や鎖骨に残る、あなたの跡。
その跡を見るたび、あなたを感じて私は毎日を頑張れる。
「あ!今何時ですか!?」
「え?20時10分だけど」
お母さん!!
夜ご飯用意してくれてるんだった!!
「お母さん、明日仕事だからって今日クリスマスディナー作るって張り切ってて…」
急いでお母さんにメッセージを送る。
そうだ!!
「足立くん!うちで一緒にクリスマスディナーしませんか?」
「え!いいの?」
「もちろん!あっ!着替えも持ってきてください」
「へ?」
「お泊まりもしましょ」
決めたの。
気持ちをちゃんと伝えるって。
「一緒にいたいんです。お願いです」
ぎゅう
足立くんの温かさが伝わる。
「襲ってもいいって事だよね?」
「ば…バカ!!お母さんいるんですよ!!」
あははと笑う足立くん。
この愛しさはなんなんだろう。
「早く帰らなきゃ!彗くん、準備急いで」
「もっかい呼んで」
「急がないと呼びません」
「ケチー」
家を出ると雪がたくさん降っていた。
「彗くん、ちょっと早いけどメリークリスマス♪」
「来年もこうして一緒に過ごそうな」
来年のあなたの目にも、私がうつっていますように。
「もちろんです!」